プロフィール
ジョエル・スミルノフ(アメリカ) Joel SMIRNOFF
ヴァイオリン部門 審査委員
母はジャック・ティーガーデン・バンドの歌手、父はNBC交響楽団やステイヴァザント弦楽四重奏団で活躍したヴァイオリニストという音楽一家に育ったニューヨーク生まれの指揮者、ヴァイオリニスト。シカゴ大学・ジュリアード音楽院を卒業。2008年から2016年までクリーヴランド音楽院学長、1993年から2008年までジュリアード音楽院ヴァイオリン科主任教授、1990年代後半にはタングルウッド音楽センター弦楽研究科主任を務めた。現在は、ジュリアード音楽院でヴァイオリンと室内楽の指導にあたっている。1986年から2009年までジュリアード弦楽四重奏団のメンバーとして活動。1997年からはリーダーを務め、2011年にはグラミー賞の功労賞(Lifetime Achievement Award)、母校シカゴ大学の卒業生業績賞を受賞した。
2000年に、サンフランシスコ交響楽団とのオール・チャイコフスキー・プログラムで指揮活動を本格的に開始。アメリカを中心に、ヨーロッパ、中国、日本のオーケストラと共演を果たしている。
ヴァイオリニストとしては、1985年にカーネギーのウェイル・リサイタルホールで新進芸術家シリーズに出演。また、タウン・ホールのミッドタウン・マスターズ・シリーズに出演しニューヨーク・デビューを飾る。1997年タングルウッドで行われたルイス・クラスナー追悼演奏会でベルナルト・ハイティンク指揮のもと、ソリストとしてクラスナーが初演したベルクのヴァイオリン協奏曲を演奏した。
ジャズ・ヴァイオリニストとしての一面もあり、トニー・ベネットとは頻繁に共演を重ねている。グラミー賞受賞作品「Tony Bennett Sings Ellington Hot and Cool」では、自由で温かみのある即興演奏を聴くことができる。これまでに、ガンサー・シュラーやアメリカン・ジャズ・オーケストラ、ビリー・テイラー・トリオとも共演。マルチな活動を続けている。